
電動工具はもちろん、マキタのコードレス掃除機を愛用している方も多く、バッテリーの捨て方で困っていませんか?
「充電しても全然持たなくなった」「新しいバッテリーに買い替えたから古いのを処分したい」そんなとき、普通のゴミ(不燃ごみ、資源ごみなど)と一緒に捨ててしまうのは禁止されています。
マキタ掃除機に使われているリチウムイオンバッテリーは、間違った捨て方をするとゴミ収集車や処理施設で火災を引き起こす可能性があります。実際に全国でバッテリーが原因の火災事故が多発しているんですよ。
この記事では、マキタ掃除機バッテリーの正しい捨て方から、無料で回収してもらえる場所、純正品と互換品の処分方法の違いまで詳しくお伝えします。安全に、そして環境にも配慮した方法でバッテリーを処分しましょう。
マキタ掃除機バッテリーは普通のゴミで捨てられない理由!
マキタのコードレス掃除機に搭載されているバッテリーは、リチウムイオン電池という種類です。このリチウムイオン電池は、軽くて大容量という優れた特徴を持っている反面、処分方法を間違えると大きな事故につながる危険性があります。
なぜ普通のゴミとして捨ててはいけないのか、その理由をしっかり理解しておきましょう。
リチウムイオン電池の危険性|ゴミ収集車の火災事故が急増中
リチウムイオン電池は、内部に可燃性の電解液が含まれています。この電池に強い圧力がかかったり、衝撃を受けたりすると、内部でショートを起こして発火や爆発を引き起こす可能性があるんです。
また、ゴミ処理施設でも同様の事故が起きています。バッテリーが粉砕機にかけられた際にショートし、可燃性の化学物質に引火して大規模な火災になった事例もあります。
「まさか自分が捨てたバッテリーで火事なんて起きないだろう」と思うかもしれませんが、実際に起きているんです。自治体のゴミ回収では、リチウムイオン電池を含むバッテリーの受け入れを拒否しているところがほとんどです。

マキタ掃除機バッテリーの正しい捨て方【純正品】
では、マキタ掃除機の純正バッテリーはどうやって処分すればいいのでしょうか。実は無料で処分できる方法がいくつもあるんです。純正品であれば、様々な回収ルートが用意されているので、自分に合った方法を選んでみてください。
市町村で対応している場合がある(小型家電のリサイクル、リチウムイオン電池等の自治体回収)
まず確認してほしいのが、お住まいの市町村での回収対応です。自治体によっては、リチウムイオン電池を「有害ゴミ」や「小型家電リサイクル」として回収しているところがあります。
例えば、東京都では「リチウムイオン電池 混ぜて捨てちゃダメ!」というプロジェクトを実施しており、各自治体で回収の取り組みを進めています。ただし、回収方法は自治体によってバラバラなので、必ずお住まいの地域のルールを確認してください。
自治体の回収を利用する場合は、市区町村のホームページや廃棄物管理課に問い合わせてみましょう。年に数回の特別回収日を設けている自治体もあります。
JBRCの回収ボックスに入れる
マキタの純正バッテリーを処分する最も簡単な方法が、JBRCの回収ボックスを利用することです。家電量販店やホームセンターの入り口付近に設置されている小型充電式電池の回収ボックスに入れるだけで、無料で処分できます。
JBRCとは?マキタが加盟するリサイクル団体
JBRCとは「一般社団法人JBRC」の略称で、小型充電式電池のリサイクル活動を推進している団体です。Japan Portable Rechargeable Battery Recycling Centerの頭文字を取った名前なんですね。
マキタはこのJBRCの会員企業として登録されています。そのため、マキタの純正バッテリーであれば、全国のJBRC協力店に設置された回収ボックスで無料処分が可能なんです。
回収ボックス設置店舗の検索方法
JBRCの回収ボックスがどこにあるか調べるには、JBRCの公式サイトが便利です。「協力店・協力自治体」の検索ページで、都道府県と市区町村を選ぶだけで、近くの回収ボックス設置店舗が一覧表示されます。
検索の受付時間は朝7時から翌0時50分までとなっています。回収ボックスが見つからない場合は、店舗のスタッフさんに聞いてみると案内してもらえますよ。
家電量販店の店頭回収に持ち込む
家電量販店では、店舗内にバッテリーの回収スペースを設けているところが多くあります。買い物のついでに持っていけるので便利ですね。
ヤマダ電機・ビックカメラ・ヨドバシの対応状況
主要な家電量販店でのバッテリー回収対応状況は店舗によって異なります。
ヤマダ電機
膨張したバッテリーも回収可能な店舗が多い
ビックカメラ
膨張したものは受付不可の場合あり
ヨドバシカメラ
リサイクルマークがなくても回収可能な店舗あり
エディオン
リサイクルマークがないものも対応している店舗あり
店舗によって対応が異なるため、持ち込む前に電話で確認しておくと安心です。
ホームセンターのリサイクル回収を利用する
ホームセンターでも電動工具用バッテリーの回収を行っているところがあります。DIY用品を購入するついでにバッテリーを処分できるので、マキタユーザーにとっては使いやすい方法ですね。
コーナン・カインズ・コメリの回収サービス
大手ホームセンターチェーンでは、JBRC回収ボックスを設置している店舗が多くあります。コーナン、コーナンPRO、カインズ、コメリなど、普段利用しているホームセンターで回収してもらえる可能性が高いです。
JBRCの検索ページで「ホームセンター」を条件に絞り込むこともできるので、最寄りの店舗を探してみてください。
マキタ営業所・本社への直接持ち込み
マキタでは、使用済みバッテリーの回収に力を入れており、全国の営業所や本社でも直接持ち込みを受け付けています。
マキタ公式が推奨するバッテリーリサイクル活動
マキタは「再資源化活動」として、使えなくなったバッテリーを回収してリサイクルする取り組みを行っています。これは環境保護と資源の有効活用を目的としたもので、マキタ公式サイトでも推奨されている方法です。
マキタの営業所は全国各地にあるので、お近くの営業所を調べて持ち込むことができます。販売店経由で回収を依頼することも可能ですよ。
互換バッテリーの捨て方は要注意!【互換品】
ここまでは純正バッテリーの捨て方を紹介してきましたが、互換バッテリーを使っている方は要注意です。互換バッテリーは純正品とは処分方法が大きく異なります。
互換バッテリーがJBRC回収ボックスで処分できない理由
残念ながら、互換バッテリーはJBRCの回収ボックスに入れることができません。その理由は、互換バッテリーを販売しているメーカーのほとんどがJBRCの会員企業ではないからです。
JBRCの回収システムは、会員企業の製品のみが対象となっています。国内ブランドの互換バッテリーであっても、JBRC非会員であれば同様に回収ボックスは使えません。
互換バッテリーの処分方法
では、互換バッテリーはどうやって処分すればいいのでしょうか。いくつかの方法があるのでご紹介します。
市町村で対応している場合がある(小型家電のリサイクル、リチウムイオン電池等の自治体回収)
純正品と同様に、まずはお住まいの自治体での回収対応を確認してみましょう。自治体によっては、メーカーを問わずリチウムイオン電池を回収しているところもあります。
ただし、自治体の回収も実質的にJBRCに委託しているケースが多く、互換バッテリーは受け入れてもらえない可能性があります。必ず事前に問い合わせて確認してください。
不用品回収業者に依頼する(費用相場あり)
互換バッテリーの処分で最も確実な方法が、不用品回収業者への依頼です。バッテリーだけでなく、壊れた電動工具や他の不用品もまとめて処分してもらえます。
基本料金 3,000円程度
バッテリー1個あたり 1,000円程度
合計 4,000円前後が相場
液漏れや膨張しているバッテリーでも回収してもらえるのが、不用品回収業者のメリットです。ただし、業者によって料金や対応が異なるため、複数の業者から見積もりを取ることをおすすめします。
宅配便対応の廃棄業者サービスを利用する
近くに回収業者がない場合は、宅配便でバッテリーを送って処分してもらえるサービスもあります。専用の梱包材で安全に輸送する体制が整っているので、地方にお住まいの方でも利用できます。
ただし、送料や手数料がかかるため、1個あたり2,000円から5,000円程度の費用が必要になることが多いです。複数個まとめて処分する場合は割引が適用されることもあるので、確認してみてください。

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マキタ掃除機バッテリーを捨てる前の準備と注意点
バッテリーを処分する前に、必ずやっておくべき準備があります。これを怠ると、回収を断られたり、最悪の場合は事故につながる可能性もあります。
絶対にやるべき!絶縁処理の手順を写真付きで紹介
バッテリーを処分する際に最も重要なのが端子部分の絶縁処理です。バッテリーの中にはわずかでも電気が残っていることがあり、端子部分が他の金属と接触するとショートして発火する危険があります。
絶縁処理の手順
1. ビニールテープまたはセロハンテープを用意する
2. バッテリーの端子部分(金属が見えている部分)を確認する
3. 端子部分をテープでしっかりと覆う
4. はがれないように数周巻きつける
絶縁処理は数分でできる簡単な作業です。この一手間で安全に処分できるようになるので、面倒くさがらずに必ず行ってください。
また、以下のような状態のバッテリーは通常の回収ボックスでは処分できないことがあります。
膨張しているバッテリー
バッテリーが膨らんでいる場合は、内部でガスが発生している状態です。非常に危険なので、絶対に分解せず、専門業者やメーカーに相談してください。ヤマダ電機など一部の店舗では膨張したバッテリーも回収していますが、事前に確認が必要です。
液漏れ・変色・異臭があるバッテリー
液漏れしていたり、異臭がしたりするバッテリーも要注意です。素手で触らず、保護手袋を使用して扱ってください。このような状態のバッテリーは、製造元や購入先に問い合わせるか、不用品回収業者に依頼するのが安全です。
処分までの間は、直射日光を避けた涼しい場所で保管しましょう。他の金属製品と接触しないよう、専用のケースや袋に入れておくことをおすすめします。
マキタ掃除機バッテリーの寿命と買い替えの目安
バッテリーの処分を考えているということは、そろそろ寿命が近づいているのかもしれません。バッテリーの寿命サインを知っておくと、適切なタイミングで買い替えができますよ。
バッテリー寿命のサインを見逃さない
マキタのリチウムイオンバッテリーは、一般的に充電回数500回程度が寿命の目安といわれています。ただし、使用頻度や充電方法によって大きく変わります。
バッテリー寿命のサイン
フル充電しても使用時間が極端に短くなった
充電中にバッテリーが異常に熱くなる
充電器のランプが赤と緑で交互に点滅する
パワーが明らかに落ちた
特に充電器のランプが交互に点滅する場合は、バッテリーに異常が起きているサインです。そろそろ買い替えを検討したほうがいいでしょう。
寿命を伸ばすコツもこの記事をぜひ参考に!
純正バッテリーへの買い替えが処分もラクな理由
互換バッテリーは購入価格が安いというメリットがありますが、処分のことを考えると純正バッテリーを選ぶメリットも大きいです。
JBRCの回収ボックスで無料処分できる
家電量販店やホームセンターで簡単に回収してもらえる
マキタの営業所でも引き取ってもらえる
品質が安定しており安全性が高い
メーカー保証が受けられる
互換バッテリーは初期費用を抑えられますが、処分時に数千円の費用がかかることを考えると、トータルコストではそれほど変わらないかもしれません。また、互換バッテリーは品質にばらつきがあり、発火事故のリスクも純正品より高いといわれています。
長く安心して使いたいなら、やはり純正バッテリーがおすすめです。
マキタ掃除機バッテリーは正しく処分して安全にリサイクルしよう
マキタ掃除機のバッテリーは、正しい方法で処分すれば無料で安全にリサイクルできます。
この記事のポイント
リチウムイオン電池は普通のゴミで捨てると火災の危険がある
純正バッテリーはJBRC回収ボックス、家電量販店、ホームセンター、マキタ営業所で無料処分できる
互換バッテリーはJBRC回収ボックスが使えないため、不用品回収業者への依頼が必要
処分前には必ず端子部分の絶縁処理を行う
膨張や液漏れがあるバッテリーは専門業者に相談する
バッテリーの不適切な廃棄による火災事故は、自分だけでなく周りの人にも被害を及ぼす可能性があります。少し手間はかかりますが、正しい方法で処分することで、環境保護にも貢献できます。
お住まいの地域のルールを確認して、安全にバッテリーをリサイクルしてくださいね。
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